大規模修繕ニットクメンテ

建物の劣化



リニューアルの部位と時期


建物は、経年劣化していきます。
外壁のひび割れ、漏水、給水管の錆びなど
生活に支障をきたすような問題が必ず発生します。
保守点検を行うことによって劣化部分を発見し
修繕工事で建物の性能、機能を回復させることが建物を長持ちさせる秘訣です。

屋上防水層の劣化 タイルのひび割れ ベランダ床のひび割れ
鉄部の発錆 鉄筋の露出 貯水槽の劣化
コンクリート面の浮き 壁面の剥離 壁面の汚れ
窓枠目地シーリング材の劣化 壁面のひび割れ 漏水


鉄部の発錆
配管、建具、手摺などの金属部材は、防錆、防食のためにできるだけさび発生の少ない時期の塗替えが必要です。
【鉄部塗膜の劣化度】

度数 さび発生量 剥離率
3 0 5%以下
2 0.2~2% 5~30%以下
1 2%~5% 30%以上


壁面の剥離
モルタルの浮きやはがれは、放置しておくと落下事故の危険があります。
【下地との所要接着強度基準】

一般 4kg/c㎡
UR住宅 8kg/c㎡以上
JASS23 7kg/c㎡~10kg/c㎡以上

壁面の汚れ
塗膜の光沢の変化が要注意信号です。
・光沢の変化 ・チョーキング現象 ・塗膜の摩耗度 ・変褪色の程度 ・汚れ、付着物の状況
等のチェックが必要です。

壁面のひび割れ
ひび割れは、仕上げ材の破壊、コンクリートの中性化、鉄筋のさびを促進し建物の耐久低下をもたらします。
【ひび割れの許容基準】

漏水 0.04m/m~0.06m/m
中性化 0.01m/m(有害な露出条件)
0.02m/m(保護なしの場合)
0.03m/m(有害ありの場合)

漏水
漏水は、建物保全管理の最大の敵です。
屋上、外壁、ベランダ、開口部、配管、浴室や
その他室内からの漏水がないかどうかをチェックし
完全な漏水防止対策を施しましょう。

リニューアルの周期


築10年、20年、30年の10年毎が建物の点検と維持管理の大きな節目です。
また、5年ごとには長期修繕計画に関して、下記の点検項目を中心に見直していくことが大切です。

  • 築後5年点検

    建築
    ・鉄部関係 塗装点検 塗装
    設備
    ・電気関係 盤内点検
    ・機械機器関係の点検

  • 10

    築後10年点検

    建築
    ・屋上 雨漏点検 防水改修
    ・外壁 雨漏点検 塗装 タイル点検 補修
    ・鉄部関係 塗装
    ・バルコニー 雨漏点検 防水改修
    ・廊下 雨漏点検 防水改修
    ・外構 沈下等点検
    設備
    ・電気設備 盤内 共用灯 避雷針点検
    ・防災関係 避難器具 消火設備 感知器点検
    ・給排水設備 給排水管 ポンプ点検

  • 15

    築後15年点検

    建築
    ・鉄部関係 塗装
    ・外構 沈下等点検
    設備
    ・電気設備 盤内点検 塗装
    ・防災関係 避難器具 消火設備 更新
    ・給排水設備 給排水管 受水高架水槽点検

  • 20

    築後20年点検

    建築
    ・屋上 雨漏点検 防水改修
    ・外壁 雨漏点検 塗装 タイル点検 補修
    ・鉄部関係 塗装
    ・バルコニー 雨漏点検 防水改修
    ・廊下 雨漏点検 防水改修
    ・建具関係 機能点検 部品交換
    ・外構 沈下等点検
    設備
    ・電気設備 盤内 共用灯 避雷針点検 更新と塗装
    ・防災関係 避難器具 消火設備 感知器点検 更新
    ・給排水設備 給排水管 ポンプ点検

  • 25

    築後25年点検

    以下の点を除き、築15年と同じ。
    建築
    ・建具関係 機能点検 改修
    設備
    ・電気設備 盤内外更新
    ・給排水設備 受水高架水槽 ポンプ更新

  • 30

    築後30年点検

    以下の点を除き、築20年と同じ。
    建築
    ・外壁関係 タイル点検 補修
    ・バルコニー 手摺点検 改修
    ・建具関係 機能点検 改修
    設備
    ・電気設備 盤内外更新
    ・給排水設備 給排水管点検 更新